「きっかけ」がない

農家の事業承継が進まない原因の一つ、
「きっかけ」がない。

定年がない職場

農家は自営でやっているケースが多く、その場合は定年がないのが特徴。
定年があれば、代わるタイミングになりえます。
法人であっても、事業主なので定年はあってないようなものだったりも、します。
生涯を通じて活躍できることが農業の良さ。とはいえ、経営の方は後継者に早めに譲りたいところ。

親子だからこその見え方

親子間に話を限定してみると、親からみると子供は
「いつまで経っても子供」だということ。よく聞く声としては
「能力的にまだ任せられない」「頼りない」「どう責任感を持たせるかが課題」等。
事業承継は譲る側、受ける側の双方がしっかり意識を持って取り組むことが大事なのですが、譲る側の経営者が決心がつかないと、ずるずると延びてしまいがちですね。
たけもと農場の場合は、後継者(ボク)が就農してから10年というタイミングを事前に設定しましたが、間際になると「いや〜思ったより…(頼りないな…)」「10年で代わるって言ったけど、早かったかな(ボソッ)」という言葉が父からポツリと出てきて、やめて〜と心の中で叫びました。
(無事、10年の節目で代わってくれました)

譲った後どうするか…

上記2点に加え、「譲る側の、その後のライフプラン」というのも、大きな鍵だと考えています。
事業承継というと
☑︎承継に際しての注意点
☑︎後継者の確保と育成
に焦点が行きがちですが、譲る側にもその後の生活があります。
所得もですが、「やりがい」「生きがい」をどう見つけるかが、事業承継には大きなポイント。
ボケられるわけにもいきませんし(!)

前時代までは、子は親の背中を見て仕事を覚え、慣習を覚え、身につけてきましたが、
世帯が分かれたり、経営規模が大きくなったりという変化と共に、事業承継への向き合い方も変化が必要。
ぜひ農業経営者のあなたは、「どう継がせるか、その後の自分はどうするか」を考えてみて下さい。