マニアックな話を少々。
みなさんもご存じでしょうが、コメを作るとき、生長させるために肥料をまきます。コヤシとも言いますけど。
肥料には化学肥料、有機肥料などがあって、それぞれ何百、いや何千と種類があると言えるほど、いろんな肥料があります。その土地その土地の土、気候、環境によってお米の味は違いますけど、施す肥料の種類やまく時期、その土地との相性などのもろもろによっても味は変わってきます。
最近のトレンドとして、「有機肥料は良くて、化学肥料はダメ」といった印象を持たれるかたもいるでしょうけど、それはおそらく誤解と言えます。有機肥料だから環境にやさしい、というのも極端な話なんです。
科学的に証明できるような頭も持ち合わせてないんですけど、大概、化学肥料は土や水を汚染しているからダメ!なんて説明しているものがありますが、多少の差はあれど有機肥料も似たものなんです。問題なのは、肥料そのものじゃなく、施す量などが守られてないということのほうが大きいんです。
基本的に、肥料ごとに施す量のめやすというのは違ってて、肥料袋にも記されてます(10アールあたり○キログラムといったように)。しかし、(他の農家さんから聞いた話なんですが)肥料を多くすれば、そのぶん量が多くとれるといって、めやすを無視した量をまく農家も少なくないらしいです。たんぼの許容量を越えると、肥料は流れ出て水などを汚染する要因になるんです。それが化学肥料イコール悪い!という印象を与えた原因なんです。
まあ、全ての肥料は毒というのも極端ですけどね
さらにマニアックにはなりますけど、肥料には、生長を直接うながすものと、その他のものにも分けることができます。前者は窒素、リン酸、カリウムの3つの割合が多いものを指します。茎をのばすとか、根を張らす、といった要素です。なかには、その3要素しか含有してないものもあります。極端な表現だと、コメは生長するけど味はないぜ、という肥料です。実際はたんぼの土に含まれる栄養で味はつくんですが、何年も何年もそんな作り方をすれば土の栄養もなくなっていきますよね?いっぽう、堆肥(たいひ)とか土壌改良剤が後者の、微量要素というものになります。この微量要素のなかに、ウチのお米のおいしさを決める秘密が入っている・・・ハズ
この微量要素は、土質を高め、それがコメ作りにじわりと影響するし、ずっとおいしく作っていける、という考えで、わたしたちは土作りにこだわっているんです。
おいしいお米を買いたい!という方は、有機肥料の割合が多いものをお薦めします。有機肥料には、生長の3要素の他の微量要素も多く含まれているので、単純においしくなり易いので。
マニアックな話でした。
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